ニュース: 2018年10月

magnesium (2018年10月06日)

ビタミン、タンパク質に次いで人体に非常に重要な物質「マグネシウム」

今日のブログではマグネシウムの作用、欠乏時の兆候と症状、薬剤によるマグネシウム欠乏について簡単にまとめました。

アスリート、非アスリート問わずマグネシウムの摂取がいかに重要かお分かりいただけるのではないでしょうか?

頻繁にこむら返りが起こる方や、高血圧の方の摂取は必須。

下記症状に当てはまる方は是非試してみてください。

マグネシウムの作用

・300以上の必須代謝応答に関与している(例;全てのATP依存性応答)

・エネルギー生産(ATP生産)
中間代謝における脂質、タンパク質、炭水化物の分解や利用。ATPは主にマグネシウムとの複合体で存在する(MgATP)

・酵素活性
ミトコンドリアのATP合成酵素である Na+/K+-ATPase、ヘキソキナーゼ、クレアチンキナーゼ、アデニル酸シクラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、チロシンキナーゼの活性化

・カルシウム拮抗物質、NMDA受容体拮抗物質
細胞膜におけるカルシウム流入のコントロール、筋肉の収縮/弛緩、神経伝達物質放出、結節組織の活動電位の伝導、神経筋インパルスの伝導、細胞膜生理の維持と安定化、筋収縮

・心臓血管系
心臓ポンプ機能の節用、心筋細胞におけるカリウム動態の調節、ストレスからの保護、冠状動脈と末梢血管の血管拡張、血小板凝集作用の縮小

・膜組織
膜貫通型電解物の流動性、細胞膜を通過するカルシウムとカリウムの能動輸送、細胞の癒着や遊走の調節

・構造的役割
骨の構成要素、複数の酵素の複合体、ミトコンドリア、タンパク質、ポリリボソーム、核酸

・栄養
グルタチオン、ビタミンB複合体、ビタミンDの利用と代謝活性

マグネシウム欠乏の兆候と症状

・General
不安感、無気力、衰弱、興奮、うつ、月経困難症、多動、頭痛、短気/いらいら、聴覚不全、ストレス寛容性の低下、食欲不振、吐き気、睡眠障害、アスリートパフォーマンスの低下

・筋肉組織
筋スパズム、足裏のこむら返り、脚のこむら返り、顔面筋、咀嚼筋、カーフ、手足の痙攣、背部痛、頸部痛、泌尿器の痙攣、マグネシウム欠乏性テタニー

・神経系/中枢系
神経過敏、興奮性神経伝達物質に対するNDMA受容体の活性化亢進、偏頭痛、うつ、眼振、感覚異常、記憶障害、痙攣発作、震え、めまい

・胃腸系
便秘

・心臓血管系
不整脈リスクの増加、上室性または心室性不整脈、高血圧、冠動脈攣縮、心筋ポンプ機能の低下、ジギタリス感受性、多形性心室頻拍、心疾患による死

・電解物
低カリウム血症、低カルシウム血症、ナトリウムの維持

・代謝
異常リポタンパク血症、耐糖能の低下、インスリン抵抗性、メタボリックシンドロームのリスク増加、骨およびビタミンD代謝障害、副甲状腺ホルモンへの抵抗性、副甲状腺ホルモンの循環性低下、ビタミンDへの抵抗性、25(OH)D循環性の低下、シュウ酸カルシウム結石の再発

その他
ぜんそく、慢性疲労症候群、骨粗しょう症,グルコース恒常性の異常

薬剤誘発性低マグネシウム血症およびマグネシウムの喪失

・アミノグリコシド(ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン)
腎臓のマグネシウムを喪失させ、続発性高アルデステロン症のリスクが高まる。

・抗菌薬(ペンタミジン)
腎臓のマグネシウムを喪失させる

・抗ウイルス薬(ホスカルネット)
腎毒性、腎臓でのマグネシウムの喪失

・βアドレナリン受容体刺激薬(フェノテロール、サルブタモール、テオフィリン)
腎臓でのマグネシウム排泄の増加、代謝異常(細胞へのマグネシウムの流入)

・ビスホスホネート(パミドロン酸)
腎臓への負担、マグネシウムの排泄

・化学療法薬(アムサクリン、シスプラチン)
腎毒性、腎皮質へのシスプラチンの蓄積、マグネシウムの喪失

・免疫抑制剤(シクロスポリン、シロリムス)
腎臓でのマグネシウム排泄が2~3倍増加する

・ループ利尿薬
腎臓でのマグネシウムの喪失、続発性高アルデステロン症

・モノクローナル抗体(セツキシマブ、パニツムマブ)
ネフロンにおける上皮成長因子受容体遮断がマグネシウムの能動輸送を妨げる

・ポリエン系抗真菌薬(アムホテリシンB)
腎毒性

・プロトンポンプ阻害薬
マグネシウム吸収の低下

・チアジド系利尿薬
腎臓でのマグネシウムの喪失、続発性高アルデステロン症

出典;Nutrients. 2015 Sep; 7(9): 8199–8226.

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