ニュース: 2018年9月

decline squat (2018年09月01日)

下半身の筋群の機能低下に端を発する膝関節痛および腰痛は、日々の臨床で比較的多く見られる症状です。
我々カイロプラクターは徒手的な対応と同時に栄養指導及び運動療法のアドバイスを行いますが、今日のブログではそのうちの運動療法についてのあるデータをご紹介します。

腰痛を発症しやすい選手の皆さんも、日々のトレーニングに導入することで発症予防に役立てていただけるのではないかと思います。

要約
「single-leg」「 lateral oblique」「decline squat 」が膝関節痛を伴う仙腸関節痛にどのような影響を与えるか調査した。
被験者;39歳女性。右ひざ前部と右臀部内側に激しい痛み。この研究では寛骨前傾角の評価と「single-leg」「 lateral oblique」「decline squat 」を行う前後に痛み誘発テストを4週間にわたって行った。
その結果、エクササイズが進行するにしたがって寛骨前傾角は増加し、右臀部と右膝関節のペインスコアは 2/10であった。
「single-leg」「 lateral oblique」「decline 」スクワットは、膝関節痛を伴う仙腸関節痛を患う女性の治療に効果的であるといえる。

膝関節周辺筋群のアンバランスは、膝関節の整列に変化をもたらすKim MH,ら2009)。
女性の膝関節損傷を予防するためには足関節接地など運動時の膝周辺筋群のバランスの改善や、下肢全体の筋群の機能トレーニングが必須である。
Kimのチームは接地運動時の運動学的相違が男性と女性の間にあることを発見し、接地運動時のvalgus angleが男性に比べ女性のほうが大きくなると報告した( Kim MHら2009)。
Decline スクワットでは後方にかかる重力線に沿って動き、膝伸展時の外旋モメンタムが上昇する(Youdas JWら2007)。
Decline board上でのスクワットは、下肢筋群のアンバランスによる膝関節痛の改善に非常に効果的である(Lee Dら 2015)。

Declineスクワットは体幹を後方に押して骨盤の全景を促す(Youdas JWら2007)。また被験者は、腸脛靭帯や大腿筋膜張筋の弛緩による膝外側痛の著しい減少も報告した。
エクササイズ後は特に、仙腸関節痛が減少した。
single-leg、lateral oblique、declineスクワットにおいて足関節回外を促すためにDecline boardを使用し、膝関節外反を予防して股関節と骨盤の理想的な整列を実現させた。

加えてsingle-legポジションは、二足立ちの状態よりも骨盤の安定化にかかわる筋群を活性化させる(Neumann DA 2009)。骨盤のforce closure mechanismを高め、運動器応答を正常化するための代替案として徒手的な骨盤の圧迫が行われた(O’Sullivan PBら2002)。
force closure mechanismが正常化した仙腸関節の安定性は、寛骨への負荷の転移を容易にする(O’Sullivan PBら2002)。
従って「single-leg」「 lateral oblique」「decline」スクワットは、異常なQ-angleによる膝関節痛を伴う仙腸関節痛の治療に効果的であるといえる。

出典
J Phys Ther Sci. 2016 Sep; 28(9): 2688–2689.

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