ニュース: 2018年7月

産後の心身の不調が改善した一例 (2018年07月11日)

産後に急に心身の不調をきたし、産後うつと診断され10年近く処方薬を服用してきたもののあまり改善が見られなかった女性が、半年間のカイロプラクティック的アプローチと栄養学的アプローチにより劇的に改善しましたので一例としてご紹介したいと思います。

患者さんは40代女性。
10年前の出産後から家事や育児ができないほどの倦怠感や不眠、気分の落ちこみ、夜中に些細な物音が気になったり、部屋のある一角が異常に気になりそこだけを掃除するなど、以前はなかった行動をとるようになる。
専門医に相談した結果産後うつと診断され投薬治療を開始する(詳しい薬の内容に触れる資格が私にはありませんのでここでは割愛します)。

H29.11月
ご紹介により来院。
薬により何とかごまかしごまかし生活しているものの、薬の量が減ることもなく、自身が健康だと感じることもないという。症状の出現には「いつものこと」と感じるが、いつまでこれが続くのか?本当に投薬で前の生活に戻れるのか?という焦燥感、心理的圧迫が強い。
妊娠前から貧血気味で、やる気が出ないことはあった。食事は炭水化物中心で運動はしない。
なんとなくいつも腰やお尻(坐骨神経付近)、肩こりがひどい。しかしピンポイントで特定の部位が痛いわけではなくなんとなくぼんやりとした痛みが日によって移動する。

当院での治療

上部頸椎および下部頸椎、胸椎、仙腸関節のモビリゼーション
頸椎、胸郭及びそれらの周辺筋膜の認知代償性パターンの改善
右横隔膜、星状神経節、腹大動脈のリリース。
腸のモビリゼーション。
肩や腰の痛みに関しては訴えのある部位の周辺組織にアプローチしたものの深追いはしていない。

栄養指導

炭水化物を極力減らして、高蛋白質&ビタミン、鉄の摂取を勧めた。
内容は
タンパク質60g/day
ビタミンC 腸耐性容量まで
B-complex 50
ナイアシン1000mg(ナイアシンフラッシュの説明済み)
フェロケル36mg

H30.1月
体感として別人のように元気になったように感じている。以前のように急激に落ち込んだりすることもなくなった。寒いので頻度は低いが以前よりも外出するようになった。
しかし、睡眠の質や胃腸の調子は悪い。

当院での治療

これまでのアプローチと並行して

後頭骨、蝶形骨の代償性パターン
脊髄、坐骨神経のスライドテクニック

を追加。

栄養指導

消化酵素
5-HTPを追加。

ビタミンやプロテインはさぼりがちになることもあるそう。
すべて毎日継続するのは大変だと思うので、なるべくのたんぱく質の摂取とビタミンCの継続だけはお願いした(薬剤性の炎症の影響で胃腸の環境が悪化している可能性があるため。この場合ビタミンCが有効)。

H30.6月
すっかり元気になった。
表情や言葉使いも快活になり、文字通り別人のよう。
処方薬も減らしてもらえるように自ら相談に行くという。

消化酵素とビタミンCが功を奏したのか、胃腸の調子は劇的に良くなり、それと同時に食欲も改善。
日々の生活は行動的になり、身体各部位の痛みも減った(肩こりだけは残っているのでこちらは構造的な要因の可能性もあるので別途アプローチ。

ご本人が体力をつけたいとのことで当院で加圧トレーニングにチャレンジする運びとなった。

妊娠前から貧血気味であったというのが今回の治療で大きなヒントになった。
鉄不足は神経症状につながり、精神面にも影響を与える。
途中、消化酵素を使用して腸内環境を改善したのも治癒を加速させた印象がある。

この方の場合慢性的なたんぱく質と鉄不足、薬剤性の胃腸の問題により栄養吸収機能が低下してしまっていたことが、なかなか症状が改善しなかった原因と考えられる。

カイロプラクティック的には上部頸椎、星状神経節、胸郭の呼吸の改善を行うとかなり楽になるという印象。
自律神経系の改善ですね。

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