ニュース: 2014年11月

理論派orロマン派? (2014年11月20日)

”ロマン主義運動の思想は、「真実は必ずしも公理にさかのぼりうるとは限らず、感情や感覚・直観を通じてしか到達し得ない世界には、逃れようもない現実がある」というもの”(wikipediaより)

今の日本のカイロプラクティックには大きく分けて2種類あります。
一つはストレートカイロプラクティックといって頚椎や脊椎のサブラクセーション(関節のズレ)を矯正することで、本来その人が持っている治癒力を引き出して様々な障害が治癒するという考え方。
もう一つは科学的根拠や理論にのっとって、痛みのある部位を一つの構造として治療していくという考え方です。もちろん単一の構造としてではなく全体の状態も診ます。

上記の他にもマッサージ屋さんがカイロプラクティックと名乗っていたり、メンタル系の流派(?)など様々あるようですが詳細は不明です。

当オフィスは理論にのっとって痛みのある構造にアプローチするので2番目に取り上げた考え方にのっとっています。

ストレートの考え方に少々懐疑的な僕ですが、頭ごなしに否定するのはあれなので、いろいろ調べてみました。
そうしたらこんな研究データ見つけました↓
Effect of Lumbar Spine Manipulation on Asymptomatic Cyclist Sprint Performance and Hip Flexibility

自転車選手の中部腰椎を操作することで股関節の柔軟性や筋出力に変化は起きるのかというもの。
今年の9月の研究なので新しいデータですね。
残念ながらこの研究では柔軟性にも筋出力にも変化はなかったという結果になっています。

このような研究を見るたびに、脊椎の操作だけでは四肢の関節には何か良好な影響が出る可能性は低いのではないかと言う懸念が出てきます。この研究結果だけが全てではありませんが、やはり股関節には股関節、肩には肩と適切な治療プロトコルが必要とされると思います。

なぜこのような同業者批判のようなことを書くのかというと、ストレートカイロに通っていたもののまったく症状が良くならないという患者さんがそこそこ頻繁にお越しになるからです。
50肩で肩が上がらないということで相談したものの全くよくならない方や、股関節の痛みを相談したものの改善が見られない方etc etc・・・。

いくら相談しても二言目には「あなたの自然治癒力が・・・」「あなたの生命力が・・・」これでは患者さんもやりきれないですよね。部位別の施術を行わずに、自然治癒力だけを語っても、目の前の患者さんや現実から逃げているだけと思われても仕方ありません。

・・・と読む人によっては耳の痛い話になってしまいましたがこれも日本のカイロの現状です。
自然治癒力や生命の神秘というロマンに浸り、本来の役割を自ら放棄したカイロプラクターの信用は地に堕ちる事でしょう。

カイロプラクターの皆さん、もう少し誠実に患者さんに向き合ってみませんか?

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